短編小説

沈んだ花嫁

  ぽたり、と掌に落ちた何かに、  は顔を顰めた。 ここは、曽祖父が建てた家だ。経年劣化は仕方のないこととはいえ、今月に入って二度目の雨漏りである。父の日曜大工で騙し騙しやってきたが、流石にそろそろ、本格的な修理を依頼した方がいい…