雨宿り-回帰-

――いつもと変わらないはずの今日は、崩れ落ちた天井と一緒に終わりを告げた。
地下室に閉じ込められていた少女、時雨は、突如天井から降ってきた姉の知り合い、東雲に助け出される。
当たり前だったはずの、最低な毎日に差し伸べられた無骨な男の手は、きらきらと眩しいくらいに輝いて見えた。



登場人物



序章、雨音

第1章『外待雨』
姉の知り合いを名乗る傭兵、東雲に助け出された時雨。
初めて見る光景に胸を躍らせる少女の姿に、東雲は時雨の姉、梅雨を重ねるのだった。

1話『姉妹』
2話『残されたもの』
3話『輝ける石』
4話『空を舞う』
5話『春海へ』
6話『鬼ごっこ』



第2章『栗花落』
黒燈の依頼で「輝石」と呼ばれる曰く付きの宝石を探すことになった東雲たち。
早速、手掛かりを求めて戦艦を元に造られた動く街「春海」を目指す。

1話『銀に燻る』
2話『鬼の宿命』
3話『呼び名』
4話『おもかげ』
5話『酒涙雨-前編-』
6話『酒涙雨-後編-』
7話『屍が征く』



第3章『天泣』
輝石の原材料を知って怒りに燃える東雲たちだったが、突如現れた刺客に時雨を攫われてしまう。
時雨を取り戻すため――そして、悪縁を断ち切るために、因縁の街「青蘭」へ乗り込むのだった。

1話『呪言』
2話『懐かしい色』
3話『蓮とその守り人』
4話『雨上がりに願いを』
5話『誓いの言葉』